病気やケガで仕事を休まなければならないとき、「給与はどうなるの?」と不安になりますよね。そんなときに知っておきたいのが傷病手当金です。
社労士試験合格者として、計算方法・受給条件・申請手順をわかりやすく解説します。※本記事の情報は2026年4月現在のものです。

たれめぱんだ
私自身は傷病手当金を受給したことはありませんが、社労士試験でしっかり学んだ内容です。いざというとき知っておくと安心ですよ!
傷病手当金とは
傷病手当金は、健康保険の被保険者(会社員など)が業務外の病気・ケガで仕事を休んだときに支給される給付金です。
- 対象:健康保険の被保険者(会社員・パート等で社会保険加入者)
- 支給条件:業務外の病気・ケガで療養中、連続3日間仕事を休んだ後(待期完成後)
- 支給期間:支給開始日から通算1年6ヶ月(2022年1月〜)
- 支給額:標準報酬日額の3分の2
・健康保険法 第99条(傷病手当金)
・2022年(令和4年)1月1日改正:支給期間が「通算1年6ヶ月」に変更(以前は暦日で1年6ヶ月)
傷病手当金の計算方法:ステップ別
ステップ①:標準報酬月額を確認する
標準報酬月額は、4月〜6月の給与の平均をもとに決定され、毎年9月に見直されます(定時決定)。
給与明細や年金事務所で確認できます。
ステップ②:標準報酬日額を計算する
標準報酬日額 = 標準報酬月額 ÷ 30(端数切捨て)
ステップ③:1日あたりの支給額を計算する
1日あたりの支給額 = 標準報酬日額 × 2/3(端数切捨て)
【計算例①】月収30万円・30日間休職の場合
| 計算項目 | 式 | 金額 |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | (設定値) | 300,000円 |
| 標準報酬日額 | 300,000 ÷ 30 | 10,000円 |
| 傷病手当金(1日分) | 10,000 × 2/3 | 6,666円 |
| 支給対象日数 | 30日 – 待期3日 | 27日 |
| 支給総額 | 6,666 × 27 | 179,982円 |

たれめぱんだ
月収30万円なら30日休んでも約18万円受け取れます。ゼロではないので、万が一に備えた大切な制度です!
【計算例②】月収25万円・60日間休職の場合
| 計算項目 | 式 | 金額 |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | (設定値) | 250,000円 |
| 標準報酬日額 | 250,000 ÷ 30 | 8,333円 |
| 傷病手当金(1日分) | 8,333 × 2/3 | 5,555円 |
| 支給対象日数 | 60日 – 待期3日 | 57日 |
| 支給総額 | 5,555 × 57 | 316,635円 |
受給するための条件
待期期間(3日間)について
傷病手当金は連続した3日間の休業(待期期間)を経た翌日(4日目)から支給されます。
| 日付 | 状況 | 傷病手当金 |
|---|---|---|
| 1〜3日目 | 欠勤・有給問わず(土日祝も含む) | 待期期間(支給なし) |
| 4日目〜 | 欠勤 | 支給開始 |
待期期間は有給休暇・公休日(土日祝)も含みます。連続している必要があります。
給与が支払われている場合の調整
休業中に給与(傷病手当金より少ない額)が支払われている場合は、差額が支給されます。給与が傷病手当金以上の場合は支給されません。
2022年1月の重要改正
支給開始日から暦日で1年6ヶ月が支給期間。途中で出勤しても期間は進んでいた。
支給開始日から通算して1年6ヶ月が支給期間に変更。途中で出勤(症状が改善)した日はカウントされなくなったため、長期療養が必要な方により有利な制度になりました。
申請の手順
- かかりつけ医に傷病手当金申請書の「療養担当者記入欄」を記入してもらう
- 勤務先に「事業主記入欄」を記入してもらう
- 健康保険組合(または協会けんぽ)に申請書を提出する
- 審査後、指定の口座に振り込まれる(通常1〜2ヶ月後)
よくある質問
A. 有給休暇中は給与が全額支払われるため、傷病手当金は支給されません(給与が傷病手当金以上のため)。有給を使い切ってから傷病手当金の適用となるケースが多いです。ただし、待期期間の3日間に有給を使うことは可能です。
A. 社会保険(健康保険)に加入していれば、パートタイムでも受け取れます。週20時間以上かつ月収88,000円以上など一定条件で社会保険に加入している場合が対象です。
A. はい。退職日まで引き続き1年以上健康保険に加入しており、退職日に傷病手当金を受給中(または受給できる状態)であれば、退職後も資格喪失後継続給付として受け取り続けられます(残りの支給期間中)。
まとめ
・業務外の病気・ケガで休業した際に健康保険から支給される給付金
・支給額:標準報酬月額 ÷ 30 × 2/3(1日あたり)
・待期3日間を経た4日目から支給開始
・支給期間:支給開始日から通算1年6ヶ月(2022年1月改正)
・申請は健康保険組合(または協会けんぽ)へ
本記事は社労士試験合格者が試験学習・自身の実体験をもとに執筆しています。現在開業準備中のため、個別の労務相談には対応しておりません。制度の詳細や個別ケースへの適用については、お近くの社労士事務所・年金事務所・ハローワーク・健康保険組合にご相談ください。
※本記事の情報は2026年4月現在のものです。制度改正により変更になる場合があります。
